仔犬が足を噛む~上を向いて歩こう~動画付き
『足元に絡みついて噛みつく』を止めさせた~い!!
仔犬の噛みつきについてお悩みの飼い主さんはとっても多いです。
『どうしたら噛むことを止めさせられますか?』
というご相談がよくありますが、
残念ながら、仔犬から『噛みたい』という気持ちを取り去ることは出来ません。
仔犬にとって『噛むこと』は、本能からくる欲求であり、また成長過程においても必要な行為だからです。
大事なことは、噛みたい欲求を満たしてあげ、飼い主さんが噛まれるシチュエーションを与えないことなのです。
仔犬の基本的な噛みつきに対しての対応方は、以前のブログでお伝えさせて頂いておりますので、
詳しくは「仔犬に甘噛みされない方法」をご覧くださいませ。
仔犬にとって目の前にあるもの、目の前で動くモノは全て噛む対象物です。
無暗に仔犬の目の前に手を出さない、仔犬に暇を与えないというのは基本中の基本ですね。
そんな中でもお困り事として多いのが「人の足にじゃれついて噛みついてくる」です。
目の前で動くモノは全て噛みつきの対象物です。
それが飼い主さんの足であっても同じことなのです。
動くモノを追うのは『狩猟本能』が働く為だからです。
狩猟本能ですから、追う⇒噛みつくという行動は連動しています。
追いかけて、捕まえれば、次に行う行為は『噛みつき』になるということですね。
仔犬の目線になってみるとよくわかると思いますが、仔犬の目線はヒトの目線よりずっと下にあります。
その目線の先で歩いている飼い主さんの足は、「追いかけて噛みつきたい」という欲求を掻き立てる、恰好の獲物に見えてしまうわけです。
対処方法として「犬から逃げる」飼い主さんがいらっしゃいますが、これはどう考えてもNGですよね。
何故なら、狩猟とは「逃げるモノを追う」作業だからです。
逃げれば当然追いかけてきますし、捕まえられれば「狩猟」ですから当然噛みつくことになります・・・。
仔犬の噛みつきでお悩みの飼い主さん達に覚えておいて欲しいのは、ワンちゃんは飼い主さんを傷つけようと思って噛んでいるのはないということなのです。
犬がイヌである故の、いわゆる当然な行為なのですね。
そうは言っても、『じゃあ、噛まれても構わないのか』というわけではありません。
仔犬の噛みつきの対処方法は、まずは犬に噛むシチュエーションを与えないことが大事です。
そのことを基本として考え、「人の足に絡みついてきて噛む」のであれば、絡みつかせなければよいのですね。
一番の解決策は、飼い主さんの足元よりも上半身に意識を向かせること、つまり『アイコンタクト』です。
アイコンタクトを取りながら一緒に歩く練習をすることで、犬は飼い主さんと目を合わせることに意識が向きますので、足元には執拗に執着しなくなります。
そこで今回ご紹介したいのは、パピーコースを受講してくれた、2月齢半のウェルッシュコーギーきなこちゃんの練習風景です。
きなこちゃんも飼い主さんの足元に絡みついて噛みつく行動が見られました。
そこでレッスン初回で「アイコンタクト」と「オイデ」を練習し、レッスン後半で飼い主さんの目を見ながら歩く練習をしました。
やり方はとっても簡単です。
ステップ① おやつを持っている手を犬の鼻先にくっつけ、一緒に歩く
ステップ② おやつを持っている手を徐々に上へ移動させ飼い主さんの肩先、もしくは額につけ、犬と目を合わせながら一緒に歩く
ステップ③ ステップ②が上手に出来るようになってきたら、おやつを持たずに目を合わせながら一緒に歩く
コツは上手に歩けている時は全力で褒める、少しでも一緒に歩けたらすぐにおやつをあげることです。
繰り返し練習をすることで、犬は足元よりも飼い主さんの目を見た方が得があると学んでいくでしょう。
きなこちゃんは、初回レッスンでしたので「ヒールポジション」や「ヒールウォーク」の『ツイテ』の練習をやったことがありませんでした。
それでも上手に誘導してあげれば、動画のようにとっても上手に飼い主さんと一緒に歩くことが出来るようになるのですね。
きなこちゃんはとってもお利口さんでしたし、飼い主さんのお姉ちゃんもとっても上手でした!!
こんな感じにワンちゃんに『して欲しくない行動』を『して欲しい行動』に置換することで、仔犬と楽しい時間を過ごすことが出来るようになります。
この後、きなこちゃんの飼い主様から「足元に噛みつくことがなくなりました」という結果報告を頂きましたよ。
練習を重ねた努力が結果として実ったとてもよい例ですね。
引き続き楽しく頑張りましょうね!!
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