犬が石を食べる!?
犬が石を食べる、何故?どうしたらよい?
『わが家のWANちゃんが石を食べてしまいます。
その後吐き出した時は、一度に5~8個程吐き出しました。
お腹の中にもまだ残っている可能性もある為、とても心配です。
石を吐くのは、過去にも数度ありました。
食べそうになる時はリードを強く引っ張って注意をするのですが、なかなかやめようとしません。
何故石を食べるのでしょうか?』
というご相談を受けました。
子犬が砂利や小石を食べてしまうのは、よくあるご相談ですね。
子犬は好奇心旺盛なので、気になるもの、興味のあるものは、何でも口にいれて確かめようとします。
小さい子供が、目の前にあるおもちゃやペン、リモコンなど、明らかに食べ物でないモノを口にする時期があると思いますが、犬も全く同じです。
犬は人間のように手を使うことが出来ませんので、(そもそも手がありませんね)手の代わりに口を使ってモノを触ったり、掴んだり、運んだりします。
なにかな?と興味があり口に咥えたり、くちゃくちゃしているうちに飲み込んでしまうのですね。
小石や砂利、砂などは遊んでいる最中に食べてしまうということはよくあることです。
特に仔犬の場合は何でも口に入れて確かめようとするので、その延長線上で「誤飲」に繋がるのですね。
多少の小石や砂利はウンチとして排泄されるので、大きな問題はないかと思いますが、吐いてしまうということと一度に5~8個吐き出すとあることから、お腹の中にまだ残っている可能性が考えられます。
頻繁に行うようでしたら、一度動物病院に連れていき、検査をしてもらいましょう。
健康上問題がないか、というのを確認した上で「しつけ」に取り掛かりましょう。
犬が石を食べる理由は様々ですが、代表的なのを以下にお伝えしますね。
①栄養の偏り
⇒ミネラルや鉄分、亜鉛成分が足りない、手作りご飯をあげている場合に起こりがちです。
その際はサプリメントなどで補うのがよいでしょう。
②寄生虫がいる
⇒お腹に寄生虫がいると栄養が体に吸収されず健康を害する可能性があります。
また胃腸に不快を感じたりムカムカしたりする為に起こります
③異食行動
⇒食べるべきものでないモノを過剰に食べたり、執着してしまう「問題行動」「常同行動」の一つです。
原因はストレスや運動不足、また精神的不安からくると言われています。
④経験からくる習慣化
⇒何かのきっかけで食べてみたら「美味しかった」「面白かった」などの経験があり、その行動を頻繁に行うようになる。
子犬は好奇心旺盛なので、興味のあるモノに対し「何かな?」と口に入れて確認します。
その際に、バリバリと確かめているうちに食べてしまうということが起こるのです。
また食べた時の飼い主さんの反応も犬にとっては報酬に繋がっている可能性もあります。
①は栄養管理士からアドバイスをもらうのがよいでしょう
③は行動診療の行える獣医師に相談するのが望ましいです。
日本には認定獣医師は9人程しかいませんが、お近くの獣医さんを探してみましょう
獣医行動診療科認定医紹介 | 日本獣医動物行動研究会
どうしたらよいか!?ということですが。
◆WANちゃんの環境を飼い主さんが管理をしましょう◆
例えば、お庭に離しっぱなしにしているということですと、WANちゃんの行動の管理をすることが出来ません。
飼い主さんが見ていない間に食べちゃったということを繰り返していると、行動は更に悪化してきます。
お庭に離しっぱなしにしていて、WANちゃんが何もやることがなければ、「何かすることはないかな?」と落ちているモノを探し周り、その時に口に入れられる石があれば、確認の意味や遊びの延長で口にしてしまうのはごく自然な流れですね。
お庭に離しっぱなしにする場合は、WANちゃんが口にして危険なものは取り除いてあげるのは、飼い主様のお役目です。
◆お散歩のコースやお散歩の仕方を見直しましょう◆
・石が落ちているお散歩コースはなるべく選ばないようにしましょう。
ただ、石や砂利はお散歩コースに普通にあるものですので、なかなか難しいですよね。
その際は、飼い主さんがWANちゃんが食べそうな石を見つけ、それらを避けて通るようにしましょう。
・食べそうになった時は、それらに興味がいかないように「走ろう」や「こっちに行こう」などと声掛けをし、WANちゃんがしっかりと付いてきたら「お利口」や「グッド」と褒めて、おやつをあげるなどしてあげましょう。
石を食べるより飼い主様と一緒にお散歩をすることの方が楽しいと思えるようなお散歩をすることを心掛けるとよいですね。
◆チョウダイが出来るようになりましょう◆
・口から無理やり取り上げることで、取られまいとして飲み込んでしまう可能性があります。
また「取らないで」と噛みついてきたり唸ったりする可能性もあります。
すると飼い主さんは大事なモノを取る人、という位置づけになりWANちゃんとのよい関係が崩れてしまうかもしれません。
その認識が高まると、何か咥えている時、ご飯を食べている時などに飼い主様が手を出すと噛みついてくるケースも考えられます。
リスクは極力減らし、よりよい関係を作る為にも「チョウダイ」は有効的です。
ステップ①
おもちゃで遊んでいる時に「チョウダイ」と声をかけ、おやつと交換します
ステップ②
①が出来るようになったら、大き目なおやつやガムと交換をする練習をしましょう。
その際に交換するものがキャレット ちゃんの咥えているモノより魅力的なモノである必要があります。
ステップ③
②が出来るようになったら、おやつを見せずに「チョウダイ」をさせます。
上手に口から咥えているモノを放すことが出来たら、ポケットからおやつを出しキャレット ちゃんに与えましょう。
上記を繰り返し行うことで、「チョウダイ」が出来るようになります。
もしWANちゃんが石を咥えてしまったら、「チョウダイ」をさせ、おやつと交換しましょう。
◆リープイットを練習しましょう◆
『リーブイット』とは、『誘惑に負けないで!』というコマンドです。
WANちゃんが何か興味のありそうなモノを口にする手前で「リーブイット」のコマンドを掛けることでそれらを無視することが出来るようにトレーニングしていきます。
別サイトになりますが、大変参考になるサイトを見つけたのでご紹介しますね。
誘惑から目をそらす練習をしよう!
Step1では、ワンちゃんにとって興味がある誘惑物から目をそらす練習をするため、おやつやおもちゃなどそれぞれのワンちゃんにとって魅力的な誘惑物を用意し、床や地面の上に用意した誘惑物を置きます。
誘惑物の用意ができたら、ワンちゃんにリードを装着して、誘惑物に届かない距離を保ちながら誘惑物に近づきます。
誘惑物に近づくと、ワンちゃんは誘惑物を凝視し続けますが、飼い主さんは声をかけたりリードを引いたりせず、ワンちゃんが誘惑物から目をそらすまで根気強く待ちます。
そしてワンちゃんが少しでも誘惑物から目をそらした瞬間に、タイミングよくほめ言葉をかけながらご褒美をあげます。
Leave itの練習では、食べ物を誘惑物に使用した場合は同じ食べ物をご褒美にし、おもちゃを誘惑物にした場合は同じおもちゃで遊んであげるなど、成功した際に誘惑物と同じご褒美をあげるようにします。
また、誘惑物を取ってしまう失敗を繰り返すと、誘惑を我慢するのが難しくなってしまうので、難しい場合は誘惑物から遠い距離で練習をはじめ、徐々に近づいて練習をしましょう。
※誘惑物に近づく際、ワンちゃんによっては誘惑物を取ろうとして過度にリードを引っ張り、首が締まってしまうことがあります。そのような場合は、首輪ではなくハーネスなどにリードを装着して練習しましょう。
飼い主を見上げる練習をしよう!
Step1の練習を続けると、ワンちゃんは徐々に誘惑物から目をそらすだけでなく、飼い主さんの顔を見上げるようになってくるので、誘惑物から目をそらして飼い主さんを見上げたら、褒めてご褒美をあげましょう。
誘惑物から目をそらす行動と「Leave it」のコマンドを結び付けよう!
Step2までができるようになったら、最後は「言葉のサイン」で誘惑物から目をそらせるように教えていきます。
Step2ができるようになったかを判断するためには、誘惑物を目の前にした際に、すぐに飼い主さんを見上げられるようになったかを基準にしてみてください。Leave itのコマンドを結び付けるためには、誘惑物から目をそらした瞬間に「Leave it」とコマンドをかけ、誘惑物から目をそらし続けていたら褒めてあげます。
この練習を何度か続け、誘惑物を目の前にした際にLeave itのコマンドをかけて目をそらすことができたら、目をそらす行動とコマンドが結びついています。
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