犬のお散歩~何故歩かない?~
いよいよお散歩デビュー!
楽しみにしていたお散歩なのに、WANちゃんが思うように歩かない、、、。
止まったまま動かない、キョロキョロと周りばかり気にする、匂い嗅ぎばかりでちっとも前に進まない、行きは歩かないのに帰りはダッシュ!なんて行動にお悩みではありませんか?
お散歩はWANちゃんにとってとても大切で大好きな時間です。
でも最初から飼い主さんの隣をトコトコと上手に歩けるWANちゃんは殆どいないと思って貰って結構です。
上手に楽しくお散歩が出来るようになるには、正しい馴致トレーニングと飼い主さんとのコンタクトが必要なのですね。
今回はお散歩デビューしたてのWANちゃんが何故歩かないのか、どうしたら歩けるようになるのか?
ということをお伝えしたいと思います。
犬はお散歩が大好きなはず!という思い込みを捨てましょう
お外にはWANちゃんが今まで経験したことのない刺激がたくさん溢れています。
飼い主さんにとってはどうってことない物事でもWANちゃんにとっては不安や脅威の対象になることがあるのです。
まずはそのことに気がついて下さい。
他犬や他人、自動車、自転車、電車の音、工事現場の音、サイレンの音、子供のにぎやかな声、行きかう人々、子供、杖をついた人、大きな人、嗅いだことない匂い、感じたことのない気配などなど、挙げだしたらキリがありませんね。
お散歩デビューが推奨されているのは3回目のワクチンが終わってからです。
3回目のワクチンが終わるのは大抵16週以降になりますので、仔犬の社会化期のゴールデン時期である13週は過ぎてしまっています。
13週までの間に抱っこお散歩などを積極的に行わなかったり、お外へよい印象付けをする社会化トレーニングをしていなかった場合、いよいよお散歩デビュー!となった時期には、好奇心より警戒心の方が強くなっていますので様々な物事に対し不安や脅威を感じてしまうのですね。
お外はWANちゃんにとっては別世界で未知の世界です。
不安や脅威を感じていれば、尻込みをし、前には進めないというのも当然の行動ですね。
お外への警戒心、不安が取り除かれて初めて「お散歩って楽しい」と思えるようになるのです。
不安や脅威を感んじているサイン
WANちゃんは「不安」「怖い」という気持ちを言葉にすることは出来ませんが、飼い主さんにその気持ちをボディーランゲージで伝えていると思います。
そのボディーランゲージを飼い主さんが正しく読み取ることが出来ずに間違った対処方法をしてしまうと、WANちゃんにとってのお散歩は「怖いこと」になってしまい、お散歩が苦手になってしまうことがあります。
まずはWANちゃんのボディーランゲージを理解してあげましょう。
代表的なのは以下の様子です。
・尻尾が下がっている
・尻尾が股の間に巻き込んでいる
・耳が伏せている
・耳の根元に力が入っている
・背中が丸くなっている
・座り込んで歩かない
・常にキョロキョロしている
・急に立ち止まる
・急に引っ張る
・お家の方ばかりを見て帰りたがる
・頻繁に匂い嗅ぎをするなどです。
WANちゃんにこんな様子が見られたら「不安」や「恐怖」を感じていると思って下さい。
不安や恐怖を感じていたら、歩かない、動かないという行動をするのはある意味当然なことですね。
お外への馴致を行いましょう
玄関先で既に歩かないようだったら、玄関先でおやつやフードを与えながらゆったりと過ごす時間を作りましょう。
まずは最初から目的地、遠くの公園を目指してお散歩をするのではなく、WANちゃんの歩ける範囲を徐々に広げていきましょう。
最初はお家の前を行ったり来たりするところからスタートです。
お外へ出てもすぐに戻ってこられるとWANちゃんに安心させてあげることが大事です。
お家から出て、1Mでも2Mでも歩けたら「いい子」や「グッド」などの声をかけ、おやつを与えいっぱい褒めてあげましょう。
最初から歩けない場合は、おやつを齧らせたり舐めさせたりしながらでも構いません。
まずは自分の足で歩くことが大事なので、飼い主さんはWANちゃんが少しでも歩けるようにサポートしてあげましょう。
行ったり来たりすることを繰り返しながら、徐々にその距離を伸ばしていきます。
WANちゃんが歩ける距離が伸びてきたら、お家の周りをグルグル回りましょう。
お家の周りを無理なく歩けるようになったら、次のブロック、次のブロックと徐々に範囲を広げていき、最終的に目的地まで行けるようにしてあげましょう。
以上のことを日数と時間をかけて丁寧にゆっくりを行うことが大事です。
最初から焦ってどんどんとハードルをあげすぎないことがお外の世界に慣らすことを早めるコツです。
*お散歩へ行く時はWANちゃんの大好きなおやつやフードを持って出かけましょう。
*お外でおやつが食べられるか食べられないかでWANちゃんの不安度を図ることが出来ます。もしおやつが食べられないようだったら、不安度が高いと思って頂き、その手前(おやつが食べられるところ)からスタートしましょう。
*徐々にお散歩の範囲を広げていくのはこんなイメージですね。小さい輪から大きい輪へ行動範囲を広げていきましょう
お家の中で一緒に歩く練習をしましょう
並行して「飼い主さんの横を歩く」という練習をするとよいですね。
これはアイコンタクトが出来ることが必須条件ですので、まずはアイコンタクトの強化を図りましょう。
アイコンタクトの学習が進んできたら、いよいよリードを持って歩く練習です。
まずはリードを短く持ち、WANちゃんを飼い主さんの横につけます。
おやつを胸や肩先に持ち、WANちゃんが飼い主さんを見上げてきたら「いい子」や「グッド」などと誉め言葉をかけ、持っているおやつを与えましょう。
止まった状態でWANちゃんが積極的に飼い主さんを見上げることが出来るようになったら、少しずつ前へ進み、WANちゃんが少しでも歩けたら、すぐに褒めておやつを与えて下さい。
最初は一歩でも二歩でもよいです。その一歩や二歩を増やしていくイメージで行いましょう。
一緒に歩くということが大事なことです。
飼い主さんが隣にいることでWANちゃんの不安はぐっと減ります。
「ママが一緒にいるから安心だよ」という優しい気持ちを持って、WANちゃんをサポートしてあげましょう
飼い主さんがやりがちな失敗
歩かない、動かないからと、ついついこんなことやってませんか?
飼い主さんがしているその行動が、ますますWANちゃんを歩かせなくしているかもしれません。
・リードを引っ張る
歩かないからとリードを引っ張って無理やり歩かせたりしてませんか?
不安から歩けなくなっているわけですから、無理矢理引っ張られることにより「やめて」「怖い」という気持ちはどんどん膨らんでいきます。
するとますます歩かなくなり、お散歩は楽しく行くものではなく「無理やり連れていかれる」ものになってしまいます。
*WANちゃんが安心して歩けるところからスタートし、リードを引っ張るのではなく優しく声を掛けながらおやつを与えたり励ましたりしながら進みましょう。
・抱っこして歩く
歩かない、動かないからとWANちゃんを抱っこして歩いてしまうと「歩かなければ抱っこしてもらえる」と学習してしまいます。
すると「歩きたくない」「動きたくない」と思った時にいつでも止まって歩かなくなり、抱っこをしてくれることを期待するようになるでしょう。
*歩かなくなる前に抱っこするか、歩ける範囲を歩きましょう。
・歩かなくなったり、動かなくなってから引き返す
歩かなくなった時は、その場所はWANちゃんが安心して歩ける範囲からはみ出しているからです。
その場所から引き返すことで、お散歩がWANちゃん主導になってしまっていますね。
WANちゃん主導でお散歩をしていると、その場所から範囲を広げることが難しくなります。
またWANちゃん主導のお散歩をしているとWANちゃんがリーダーになってしまうので、他犬に吠えたり、行きたいところ、興味のある所へ引っ張っていったり、好きなだけ匂い嗅ぎをしたり、拾い食いをしたりと自分勝手なことをするようになってしまいます。
*お散歩は常に飼い主さん主導で行うように心がけ、WANちゃんが歩ける範囲を飼い主さんが把握し歩かなくなる手前で引き返しましょう。
・行きは抱っこ、帰りは歩く
行きを抱っこでお散歩をすると、WANちゃんのお外への不安や恐怖を取り除いてあげることが出来ません。
自分の足で歩くことで徐々に外の世界に慣れていくのです。
「抱っこ」は守られている状態なので、自分で不安を解決することが出来ないのですね。
そんなWANちゃんは、帰りはダッシュ!なんてことになり、ずっと不安を抱えたままなのです。
*行きも帰りも自分の足で歩けるところからスタートしましょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
うわ!こんなことやってたかも、、、なんて思い当たることはありませんでしたか?
お外に慣れていないWANちゃんにとって、お外は未知の世界です。
飼い主さんがWANちゃんを理解し、優しく導いてあげることが楽しいお散歩の第一歩です。
順序よく、ゆっくりと丁寧に行ってあげましょう。
いざお散歩デビューの時期がきたらすんなりと楽しくお散歩がスタート出来るように、お散歩デビュー前には「抱っこお散歩」を心掛けることが大事ですね。
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