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犬の穴掘り行動

愛犬がお家の中のソファーやクッションなど、一心不乱に掘っているなんて光景を目にしたことありませんか?

おそらく、多くの飼い主さん達は、愛犬のそんな行動を目にしたことがあると思います。

 

そんなところを掘ったって、、、明らかに穴は開かないし、無駄な行動のように見えるけど、WANちゃんたちはおかまいなし!カリカリホリホリと一心不乱に掘り続けてなにやら楽しそうですよね。

一見、無駄に見える行動でも犬達が行う行動には全て理由(原因)があります。

 

今回はイヌの穴掘り行動の理由をお話ししたいと思います。

 

 

 

本能からくる行動

 

◆元々犬は巣穴を掘って、そこで寝たり子育てをしたりします。
巣穴を作る為に穴を掘るので、その行動の名残から起こっていると考えられます。ホリホリした後、クルクル回ってその上で寝てしまう子もいますが、それは巣穴を掘った後寝床を整えて寝る習性からです。

 

 

 

◆土の中の獲物を捕る習性から起こっているともいわれています。
狩りをする為の仕草で、小動物を追ったり探したりする本能から起こり、突然
 「掘りたい」という欲求が起こり、本能のスイッチが入ってしまうのです。掘っているうちにどんどんと楽しくなり、それが習慣化されてしまうと毎度掘るようになります

 

 

◆獲物を隠しておいて、あとで食べたり楽しんでおくために穴を掘るという本能もあります。

いずれも穴を掘るという本能を疑似体験で行っているわけです。
床やクッションを掘っても、当然穴が出来るわけでもなく人間から見たら滑稽な行動のように見えますが、「犬らしい行動」であるとご理解頂けたらと思います。

 

 

ストレスから来る行動

 

心配なのは、ストレスから来ている可能性があることです。

飼い主さんとのコミュニケーションが足りない、犬としての能力が発揮するチャンスがないとストレスを感じてしまいます

・生活環境が満たされていない
・おもちゃ遊びが足りない
・運動が足りない
・WANちゃんが安心して落ち着いていられる場所があるか
・引っ張りっこ追いかけっこ、また咥えられるモノがあるか、噛んでよいのモノを与えられているか
・必要な運動量を満たしているか
・飼い主様とトレーニングを通じてコミュニケーションが取れているか
などです。

 

見極めポイント

本能から来る行動なのか、ストレスから来る行動なのかを見極めるポイントは、

・延々とその行動を続けているか
・異常なほど執着し爪がはがれるまで、ソファーやクッションが破壊されるまでやり続けているか
・声をかけても飼い主様の声が届かない
・見ていて明らかに異常だと思うほどやり続けているか
など、その頻度と強度を確認してみて下さい。

 

*もし上記のような状態だった場合は、トレーニングだけで解決することを考えず、行動診療の行える獣医師に相談することをお勧めします

獣医行動診療科認定医紹介

 

 

対処方法

 

 

・本能からくる行動の場合は、しばらく放っておけば適当なタイミングで止めるので優しい気持で見守ってあげればよいと思います。

ただ、退屈だな、と思っているからかもしれませんので、そんな時は飼い主さんが声を掛けて遊びやトレーニングに誘ってあげるとよいですね。

 

・お庭のあるお家だったら、WANちゃん専用の「掘ってもよい場所」を提供してあげるとよいですね。

せっかく用意した場所も教えてあげなければWANちゃんにはわかりませんので、最初は飼い主さんがわざと穴を掘って、そこにおやつやおもちゃを埋めるところを見せてあげましょう。

「ここにおやつがあるよ」「ここにおもちゃがあるよ」と教えてあげると、WANちゃんもそこを掘り返して獲物をゲットすることが出来ますので、その場所を掘ったりおもちゃを隠したりして遊ぶことが出来るようになると思います。

 

 

・ストレスだった場合は、まずは適切な飼育環境なのか、コミュニケーションは取れているか、WANちゃんが満足な暮らしをしているか(遊びや運動量も含め)を見直す必要があります。

日々飼い主さんとコミュニケーションをとり、家族の一員として信頼関係が築かれているかを確認してみて下さい。

 

・エンリッチメントトレーニングを重視したトレーニングを行ってあげ、WANちゃんがイヌとしての能力を発揮するチャンスをたくさん作ってあげましょう。

 

余談ですが

 

ワタシの実家で昔飼っていたラブラドルのミッキーのお話しです。

 

ミッキーは大きなリンゴや鹿のホネなどをもらった時、よく庭に穴を掘って隠していました。

お庭には花壇や家庭菜園の畑などもあり、あちこちに穴を掘るのでちょっと困っていたのですね。

しかも、ちゃんと埋めて後で掘り返しすならまだしも、埋めたことを忘れてしまっていたり、ちょっと土をかけただけで「埋めた」とはいいがたい状態です。

「なんて中途半端な!!?」と母とよく苦笑いをしたものです。

ご飯はいつもちゃんともらえますから、あとで掘り返す必要もないので忘れてしまうのだと思いますが、「穴を掘って獲物を埋める」という野生の名残がそうさせるんですね。なんとも愛らしいなと微笑ましく見ていたものです。

人と暮らすようになって約2万年の歴史を持つ犬ですが、どんなに人との暮らしに馴染んでいても「犬はイヌ」なのです。遠吠えや穴掘りなど、ヒトとの暮らしの中では必要のない行動でも「本能」が為せる技!と思って優しい気持で見守ってあげて下さいね。

 

 

 

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